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山田 進; 今村 俊幸*; 奥村 雅彦; 五十嵐 亮; 町田 昌彦
no journal, ,
第一原理計算が有効に利用できない量子効果の強い物質群の物性を調査するシミュレーション手法の1つに集行列繰り込み群法(DMRG法)がある。このDMRG法は本来1次元の格子モデル用に開発された方法である。しかし、高温超伝導などの興味深い現象を示す物質の多くは2次元構造をしているため、DMRG法を準2次元モデル用に拡張することが望まれている。しかし、高精度を保ったまま、DMRG法を準2次元モデル用に拡張すると計算量やメモリ使用量が指数関数的に増加するため、2次元化のためには並列計算が必須となる。そこで、発表者らは、物理モデルの並列性を利用し、次世代計算機のような超並列計算の利用を想定した並列計算手法を提案した。実際に、東京大学のT2Kクラスタシステムを利用して準2次元モデルを並列計算したところ、1000コアを超える並列計算においても、並列化の効果が得られ、高速化することが確認できた。この結果から、本並列計算手法が超並列計算機向きであることが示せた。